月照無眠

但实际是做些什么,到现在还是不懂……。

日記

はじめちゃんと私がまだ寝ているうちから幸田は起き出してなにかガタガタやっていた。幸田が起きると埔心も起きる。食堂から埔心の朝食の音がきこえた。埔心はいつもシリアルの類いしか食べない。幸田がボウルにシリアルを開けてあげた音がするとすぐ、埔心がごりごり噛み砕いているのが音でわかるのだ。はじめちゃんも私も完全には目覚めていなかったが、いつもの朝の物音でそろそろ起きないといけないことはわかっていた。私は起きる前の仕上げのもう一眠りのために、意識を食堂の物音からまぶたの裏に持っていって、安らかに呼吸を整えた。しかしはじめちゃんが起きろと急かしたせいで眠りの幕引きは台無しになり、目は覚めたけど私は機嫌が悪かった。

幸田が仕事に出て行き埔心が玄関まで見送る。はじめちゃんと私も声だけで見送る。はじめちゃんはぴりぴりしていて、私がゆっくりヨーグルトを食べながら新聞を読んでいても、新聞なんか仕事場で読めばいいじゃないかと横から責め立てる。実際のところ、はじめちゃんの言うことを聞かないと私は遅刻してしまうし、何日も続けて遅刻するのがイヤで仕事を休んでしまったりするから、はじめちゃんがうるさいくらいでいることは私にとって重要なことだった。ごくまれにはじめちゃんが私を甘やかすようなときがあって、そうなると私はとことん甘えてしまう。はじめちゃんと私とで生活改善の計画を立てても全くうまくいかないけど、そういうときにはじめちゃんが提案する妥協的なアイデアはいつも適切で、結局私ははじめちゃんの言う通り動いてるだけなのだ。

あるとき、素手で魚を捕まえる怪人の話になった。両手がどじょうの群れみたいになっていて、川や沼に腕を浸すと、それに引っかかって魚が捕れる。大昔の軍隊には、こういう怪人がいてみんなの食事を確保していたんだ。とはじめちゃんが言っていた。